❷薪ストーブ屋のスタート
純:薪ストーブが暮らしに馴染んでいく中で、どのようにして薪ストーブ屋を生業にしようとなっていったのですか。
久:僕は農林課に10年おったんだけど、その中で自分なりに林業をやり始めて。週末林業ね。
純:週末林業ですか!?どんなことをされ始めたのですか?
久:自分の家の山があるけえ、そこで木を切って市場に出したりとかね、そんなことをしとった。
久:その週末林業をやる中で、「役場を辞めたときには林業をやろう。切った木は薪として販売してみよう。」という想いが芽生えてきて。
純:なるほど。薪を使うというご自身の暮らしでの経験がそこで活きてくるんですね。
久:そう。でもね、今のままじゃ薪を売ろうとしても薪を買う人がおらん状況だったんよ。それじゃあ、薪ストーブ屋さんをやらないけんと思ってね。それがきっかけかな。
純:そこからどういう一歩目を踏み出したんですか?
久:いざ薪ストーブ屋さんを始めようとなった時、ふと目にしたのがfire sideさんのホームページで。そこに『薪火で遊ぼう』『薪火を楽しもう』と書いていて、それを見てもう、ものすごくワクワクしたんよ。
久:そして、僕、その後すぐにfire sideさんにビックリするくらいの長文をメールで送って。
純:行動がめちゃくちゃ早いですね!どんな内容を送ったんですか?
久:「僕は薪ストーブの〜〜というところに感銘を受けて。」とか「薪ストーブを販売したい、広めたい。」とか、本当に気持ちをそのまま綴るような形だったね。そこから電話でもいっぱい話して。
久:fire sideさんは、ただ単純に薪ストーブを販売するのではなく、「ちゃんと自分で施工をして、設置した後も自分でお客さんをフォロー出来てはじめて薪ストーブ屋である」と。そして、話をしていくうちに担当者さんに僕の思いがすごく伝わったみたいで、「松江のRustic Craftに戸谷さんという方が居るので、一度行ってみて。」と繋いでもらって。
純:すごい展開ですね!
久:そうそう。そして戸谷さんに会いに行って、こういう想いで薪ストーブ屋さんをやりたいんですとお話したら「わかった。応援するから頑張れ。」とその日の内に言ってくれて。僕は全くの素人だったけれども、現場に一緒に入ってもらって、そこから薪ストーブ屋としてスタートすることになったんよね。
久:今年から自分一人での工事をしてるんだけど、それまではずっと現場で指導をしてくれて、師匠には感謝ばかり。今もいろいろ相談したり、アドバイスをもらっていますね。